2010年3月5日 代理戦争

 先月の中旬のことになるが、2月16日に黄昏の第三帝国コキュートスに宣戦布告を行い戦争状態になった。その週末の20日には少数精鋭を誇るOverKillが、ランキング一位である銀河帝国との戦争に突入した。
 これらは別々のギルド間戦争ではあるが、宣戦布告を受けたコキュートスと銀河帝国は同盟関係であり六大城の支援関係でもあるのに対し、攻撃を仕掛けたギルドメンバーと傭兵での参加者をみると、かつて銀河帝国と世界を二分して争った旧アルティメット勢力、神聖同盟のメンバーが目立つ。
 世界大戦に事実上破れ、ギルド解体後にさまざまなギルドに散った旧アルティメット側メンバーではあるが、戦後の枠組みの中にあっても内心腹立たしさに似たもの、不完全燃焼のようなもどかしい思いがあったはずである。それらがここにきてガスとして噴出してきたように思える。そしてこのエネルギーは地域に再び緊張感をもたらしている。
 第二次世界大戦後に、朝鮮半島、ベトナム、アフガニスタンなどで大国の代理戦争と呼ばれる、地域レベルでの紛争が発生した。それらは冷戦という不安定な秩序のきしみから生まれたものであったが、同時にガス抜きとして不安定ながら秩序を長続きさせる結果ともなった。今回の戦争はSaerum第二紀の新秩序構築につながるか、それとも単なるガス抜きとして終わるのか注目される。
(現地特派員多忙につき寄稿遅れております...)